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更新日: 2026年08月27日
退職した瞬間から、健康保険・年金・税金・失業保険と、聞き慣れない手続きが一気に押し寄せてきます。「何から手をつければいいのか分からない」「期限を過ぎて損をしないか不安」という気持ち、とてもよく分かります。この記事では、退職後にやることを期限が近い順の優先順位で一覧化し、それぞれ何をどこで手続きすればいいかを具体的にまとめました。
退職手続き、多すぎて頭が真っ白…その気持ち、痛いほど分かります
退職が決まってホッとしたのも束の間、「健康保険はどうする」「年金は」「税金は」と、次から次に確認しないといけないことが出てきますよね。
会社員のときは総務や人事が代わりにやってくれていたことを、これからは全部自分でやらなければいけません。しかも一つひとつに期限があり、間違えると保険が使えない期間ができたり、余計な出費が発生したりすることもあります。
でも安心してください。やることの数は多くても、優先順位をつければ順番に片付けられます。まずは全体像をつかみましょう。
【一覧】退職後にやること・優先順位表(まずこれだけ見ればOK)
期限が近いもの・忘れると影響が大きいものから並べました。まずはこの表で全体像をつかんでください。
| 優先度 | やること | 期限の目安 | どこで |
|---|---|---|---|
| ◎最優先 | 健康保険の切替(任意継続・国保・扶養) | 退職後14〜20日程度 | 年金事務所・市区町村・家族の勤務先 |
| ◎最優先 | 国民年金への切替 | 退職後14日以内が目安 | 市区町村の年金窓口 |
| ○早めに | 失業保険(基本手当)の申請 | 離職票が届き次第 | ハローワーク |
| ○早めに | 会社から必要書類を受け取る | 退職後〜1ヶ月程度 | 元の勤務先 |
| △落ち着いてから | 住民税の納付方法の確認 | 納付書が届いたら | 市区町村 |
| △翌年でOK | 所得税の確定申告(年末調整がない場合) | 翌年2月16日〜3月15日頃 | 税務署 |
個別の期限や必要書類は、会社の規定や自治体によって異なる場合があります。個別事情によるためハローワーク・年金事務所・市区町村の窓口で確認してください。
最優先:健康保険を切らさない(任意継続・国保・扶養の3択)
退職すると、会社の健康保険からは自動的に外れます。無保険の期間を作らないことが何より大切です。病気やケガをしたときに医療費が全額自己負担になってしまうからです。
選択肢は主に3つです。
- これまでの健康保険を任意継続する(2年間まで)
- 市区町村の国民健康保険に加入する
- 家族の扶養に入る(年収要件などあり)
どれが自分にとって保険料が安く済むかは、前年の収入や家族構成によって変わります。3択の比較は退職後の健康保険3択比較|任意継続・国保・扶養どれが得?で詳しく解説しているので、あわせて確認してみてください。
任意継続や扶養の手続きには、それぞれ期限が定められています。制度の詳細や締切日は健康保険組合・年金事務所ごとに運用が異なることがあるため、必ず窓口で確認しましょう。
次点:国民年金の手続き(放置すると将来の年金に影響)
会社員のときは厚生年金でしたが、退職して次の会社が決まっていない期間は国民年金への切替手続きが必要です。手続きをせずに放置すると、未納期間が発生し、将来受け取れる年金額が減ってしまう可能性があります。
収入が少ない・ないという場合は、保険料の免除・猶予制度もあります。「払えないから」と放置するのではなく、まずは窓口に相談することが大切です。
手続きの期限や必要書類、免除制度の詳しい内容は退職後の国民年金手続きガイド|期限14日・免除・放置リスクにまとめています。
税金は「今すぐ」ではないが要注意:住民税と所得税
住民税は前年の所得に対する後払いの税金です。退職して収入が下がっても、前年の所得を基準に課税されるため、退職した年の翌年も納付が続きます。
在職中は給与から天引き(特別徴収)されていましたが、退職すると自分で納付書を使って納める普通徴収に切り替わるのが実務上の基本です。退職する月にかかわらず普通徴収になるケースが多く、最後の給与や退職金からまとめて天引きする一括徴収は、そこまで多くありません(現場の実感として)。
とくに年の前半(おおむね1〜4月頃)の退職は一括徴収の対象になりやすいとされますが、給与額が足りないなどの理由で実際には普通徴収になることも多く、「必ず一括徴収になる」とは限りません。
徴収方法は元の勤務先の総務・人事、または市区町村の窓口で確認しましょう。転職先が決まっている場合は「給与所得者異動届出書」で特別徴収を引き継げることもあります。詳しくは退職後の住民税が怖い理由|前年課税と徴収切替の落とし穴で解説しています。
また、退職した年の年末調整を会社で受けられなかった場合は、翌年の確定申告で所得税の精算が必要になることがあります。こちらも個別事情によるため、税務署や国税庁の相談窓口で確認しておくと安心です。
もらえるお金を忘れずに:失業保険(基本手当)の申請
手続きばかりで気が滅入りますが、退職後はもらえるお金もきちんと受け取ることが大切です。その代表が雇用保険の基本手当(失業保険)です。
自己都合退職の場合、離職の日以前2年間に被保険者期間が通算12ヶ月以上あることが受給の条件です。会社都合や特定理由離職者の場合は、離職の日以前1年間に被保険者期間が通算6ヶ月以上で対象になります(いずれも現行制度)。
待期期間は退職理由を問わず7日間。自己都合退職の場合はさらに給付制限があり、令和7年4月1日以降の離職であれば原則1ヶ月です(それ以前の離職は2ヶ月。5年間で2回以上の自己都合離職や懲戒解雇は3ヶ月)。会社都合・特定受給資格者には給付制限はありません。
基本手当日額には年齢ごとの上限があります(いずれも令和8年8月1日時点)。
| 年齢 | 基本手当日額の上限 |
|---|---|
| 30歳未満 | 7,450円 |
| 30〜44歳 | 8,270円 |
| 45〜59歳 | 9,110円 |
| 60〜64歳 | 7,830円 |
給付率は賃金日額(退職前6ヶ月の賃金合計÷180)の50〜80%(60〜64歳は45〜80%)です。所定給付日数は退職理由や被保険者期間で変わります。詳しい金額の計算方法や申請の流れは失業保険はいくらもらえる?金額の決まり方と受給までの手順、いつからもらえるかは失業保険はいつからもらえる?自己都合の待期・給付制限を図解、自己都合と会社都合の違いは自己都合と会社都合の違い|給付制限・給付日数を徹底比較で解説しています。
出典:ハローワーク「基本手当について」https://www.hellowork.mhlw.go.jp/insurance/insurance_basicbenefit.html、厚生労働省「離職されたみなさまへ」PDF資料
会社から受け取る書類チェックリスト
手続きを進めるには、会社から渡される書類が欠かせません。退職前後に忘れず受け取れているか確認しましょう。
- 離職票1・2(失業保険の申請に必須)
- 雇用保険被保険者証
- 源泉徴収票(確定申告や転職先での年末調整に使う)
- 健康保険資格喪失証明書(国保加入時に必要な場合あり)
- 年金手帳または基礎年金番号通知書
離職票が届かない、必要書類がそろわないという場合の対処法は離職票の必要書類チェックリスト|届かない時の対処法と再発行手順にまとめています。
場面別:あなたのタイミングで何をする?
「いつ」「どんな状況で」退職するかによって、優先すべき手続きは少し変わります。自分に近いケースを確認してみてください。
入社日までのブランクが短ければ、健康保険や年金の切替が不要なこともあります。ただし空白期間が生じる場合は、その期間だけ国保や国民年金の手続きが必要です。転職先の総務にも確認しましょう。
健康保険・年金の切替に加えて、失業保険の申請も視野に入れましょう。無職期間が長引くことへの不安がある方は転職先が決まってないまま退職して平気?無職期間を怖くしない方法も参考になります。
収入がない期間が長くなる分、国民年金の免除制度や国保の軽減制度を早めに確認しておくと安心です。生活費の見通しは退職の貯金はいくら必要?生活費×月数で分かる目安の出し方も参考にしてください。
やりがちな失敗・後悔しやすいポイント
実際に多くの人がつまずくポイントを挙げておきます。事前に知っておくだけで防げる失敗も多いです。
- 健康保険の切替を後回しにして、無保険の期間に病院にかかり全額自己負担になった
- 国民年金の手続きを忘れたまま放置し、未納期間ができてしまった
- 離職票が届く前に「まだいいや」と失業保険の申請を先延ばしにしていた
- 住民税の納付書を「前の会社が払ってくれるはず」と勘違いして放置した
- 源泉徴収票をもらい忘れ、確定申告のときに慌てて会社に連絡した
逆に、退職前に会社へ「必要書類はいつ・どうやって受け取れるか」を確認しておくだけで、こうした失敗の多くは防げます。
お金がない時はどうする?減免・分割の相談先
「保険料や税金の支払いが重なって払えるか不安」という声もよく聞きます。制度としていくつかの軽減策があるので、諦めずに窓口へ相談してみてください。
- 国民健康保険料:前年の所得に応じた軽減制度がある(市区町村窓口で相談)
- 国民年金保険料:全額免除・一部免除・納付猶予の制度がある(年金事務所・市区町村窓口)
- 住民税:一括での納付が難しい場合、分割相談ができることがある(市区町村窓口)
減免や分割の可否・条件は個別事情によるため、必ず担当窓口に相談してください。放置して滞納すると延滞金が発生することもあるため、早めの相談が安心です。
手続きと並行して、退職後のお金全体の見通しを立てておきたい方は辞めたあとのお金カテゴリの記事もあわせてチェックしてみてください。
よくある質問
ここまでお疲れさまでした。次は全体の流れを確認したり、自分に合った辞め方を診断してみてください。



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